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    放射性ヨウ素の恐ろしさについて

    本日は東日本大震災から10年目の日ですが、特に福島の子供や若者を苦しめていると思われる、放射性ヨウ素(Wikipedia)の恐ろしさについて説明したいと思います。
    (1) 放射性ヨウ素は、原発事故時に大量に放出されるが、半減期が短いため、少量吸収しただけでも甲状腺に集まって短時間で大量の内部被曝をして甲状腺がんを引き起こす。
    (2) 福島第一原発で検出された放射性ヨウ素は131Iと132Iが殆どだが、131Iの半減期は約8日で132Iの半減期は約2.3時間であるため、半減期が短いから問題ないような事が言われているが、放射性物質は消えても放射線によるDNAの変異は蓄積されるので、半減期が短いから安全だという事にはならない。*1
    (3) 131Iはβ崩壊(Wikipedia)直後に平均約約1.01回のγ崩壊(Wikipedia)するので放射線量はBq値の約2.01倍に、132Iはβ崩壊直後に平均約2.96回のγ崩壊するので放射線量は壊変数の約3.96倍になるので、また、原発事故で生成される132Iは半減期3.2日の132Teの娘核種の場合が多く、132Teはβ崩壊後直後に平均約1.07回のγ線崩壊する事を考慮すると、132Iのほうが131Iよりも有害である場合が多い可能性がある。*2 *3
    (4) 胎児や乳幼児は、甲状腺が小さい割にヨウ素の吸収量が多いと思われるし、低年齢程放射線に対する影響が大きいので、低年齢ほど放射性ヨウ素による影響は大きい。*4
    (5) 安定化ヨウ素剤を服用すれば甲状腺の被曝量を少なく出来るが、福島第一原発事故では、安定化ヨウ素剤を住民に配布して服用させる措置は殆ど実施されなかった。*5 *6
    (6) 福島県で子供の甲状腺がんが明らかに増えているにもかかわらず、政府は放射性ヨウ素による甲状腺がんの発症を否定しているため、論争が繰り広げられている。*7
    (7) 高齢者は子供より放射性ヨウ素の摂取許容量は多いが、過去の被曝によって甲状腺の細胞のDNAの変異が蓄積されていれば、放射性ヨウ素の摂取許容量は低下する。
    *1 高崎に設置されたCTBT放射性核種探知観測所における放射性核種探知状況(2012年4月15日時点)のP4を見てもらいたいのですが、データが所々欠落している事と、プルトニウムやストロンチウム等の測定値が抜けている事に注意してください。
    *2 The Lund/LBNL Nuclear Data Searchを参考にしました。
    *3 *1を見ると、高崎で3/15-16と3/20-21に132Iがかなり検出されていますが、132Iの半減期は約2.3時間で132Iが高崎まで移動する間にかなり少なくなったはずなので、また、高崎まで移動してかなり拡散したはずなので、福島第一原発に近い場所では、132I等の半減期が極端に短い放射性元素が大量に存在していたはずです。
    *4 てくてくブログの食卓の放射能汚染から身を守るにはの「4.小さい子のいのちを守ること」を見てください。
    *7 自然発生する甲状腺がんは、女性の方が罹患率が高いとされているのですが、甲状腺検査、もう10年継続を(朝日新聞 2020年12月22日)で「福島で見つかっている甲状腺がんの患者の男女比は今でも不思議に思う。」という話が出ている事に注意してください。
    追記:
    追記2:
    Yahoo!知恵袋[q13257122793]での論議に踏まえ、(3)の表現を訂正しました。
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    コメント

    Re: いいブログですね。

    どうもありがとうございました。
    今後もよろしくお願いします。

    いいブログですね。

    時々参考にさせていただくかも知れません。よろしく御願いします。

    慎重な姿勢はいいと思いますが、この記事には誤りと思える部分はありませんでしたよ。
    非公開コメント

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