2021/03/06
ストロンチウムの恐ろしさについて
放射性ストロンチウム(Wikipedia)の恐ろしさについて説明したいと思います。
(1) 福島第一原発事故で検出された放射性ストロンチウムは89Srと90Srで、89Srはβ崩壊(Wikipedia)後に89Yになり安定するが、90Srはβ崩壊すると90Yになり、90Yもβ崩壊する放射性元素なので、90Srの線量はBq値を2倍にして評価しなければならない。
(1) 福島第一原発事故で検出された放射性ストロンチウムは89Srと90Srで、89Srはβ崩壊(Wikipedia)後に89Yになり安定するが、90Srはβ崩壊すると90Yになり、90Yもβ崩壊する放射性元素なので、90Srの線量はBq値を2倍にして評価しなければならない。
(2) ストロンチウムは、体内に取り込まれると、化学的な性質がカルシウムに近いため、骨の組織に吸収されやすく、骨の組織に蓄積されると体外に非常に排泄されにくい。*1
(3) ストロンチウムは骨の組織の中で放射線を出し、造血細胞のDNAを変異させて白血病等のがんを引き起こしたり、骨肉腫を引き起こす。
(4) 精子や卵子はカルシウムを吸収しやすいので、ストロンチウムは他の放射性物質より遺伝子の異常を誘発しやすい可能性があり、精巣がんや卵巣がんを引き起こす可能性もある。*2
(5) ストロンチウムはすい臓がんや糖尿病を引き起こす疑いが指摘されている。*3
(6) 哺乳類の母乳はカルシウムを多く含み、カルシウムの吸収率が高いので、乳製品や母乳から多くのストロンチウムを吸収する事になる。*4(7) 魚の骨や甲殻類の殻や海藻や野菜等はカルシウムを多く含むので、それらの食物を経由してストロンチウムを吸収する事になる。
(8) ストロンチウムは生体濃縮が起きやすく、食物連鎖の頂点の人類は大きな影響を受ける。
(9) ストロンチウムは、食物だけではなく、呼吸器からも吸収される。
(10) ストロンチウムの測定は特殊な分析装置が必要となるため、一般人では測定出来ない。
*1 成長期の子供は、カルシウムの吸収率が高いので、てくてくブログの食卓の放射能汚染から身を守るにはの「4.小さい子のいのちを守ること」に十分注意する必要があります。
*2 理論的にはこのように考えられるという事です。
*3 市民のためのがん治療の会の『長寿命放射性元素体内取込み症候群について』を見ると、ストロンチウムがすい臓がんに関係している可能性がある事が分かりますが、膵臓がんや糖尿病が最近増加しているのは、ストロンチウムの影響のせいである可能性があるのではないでしょうか。
*4 *1と同じです。
追記:
横浜でストロンチウム検出 100キロ圏外では初(朝日新聞 2011年10月12日)と横浜の保育園で“汚染”土騒動 園児2人が白血病発症 市は動かず(AERA dot. 2019/06/01)いう話があった事を思い出しましたので、どうか見てください。
追記2:(2023/8/15)
卵子を形成している時にストロンチウムを摂取した場合を考慮し、(4)に卵巣がんを追加しました。
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