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    楕円軌道を描いている物体の軌道上の速度について

    Yahoo!知恵袋(物理)を見ていて、興味深い証明問題が提起されていたので、この問題に対する回答を記しておきたいと思います。
    提起されていた問題は、楕円軌道を描いている物体の軌道上の速度分布に関する問題で、下の図のVcとVeが同一の速度になる事を証明せよという問題です。
    答は
    http://www.th.phys.titech.ac.jp/~muto/lectures/Gmech08/chap08.pdf
    を見れば分かるのですが、こちらの内容を理解するにはあまりにも大変であり、一部の数式が証明されていないようなので、私の方で簡単に
    下の図のVcとVeが同一の速度になる事を証明したいと思います。

    運動エネルギーと重力ポテンシャルエネルギー(Wikipedia)の和はE=mv^2/2-GMm/rであり、
    https://www.try-it.jp/chapters-8001/sections-8291/lessons-8296/practice-2/
    のv^2=2GMR/r(R+r)という結論を用いると、近日点の運動エネルギーと重力ポテンシャルエネルギーの和は、

    E=GmMR/(r(R+r))-GmM/r
    E=GmM(R/(R+r)-1)/r
    E=GmM(R/(R+r)-(R+r)/(R+r))/r
    E=GmM(-r/(R+r))/r
    E=-GmM/(R+r)
    となり長軸半径をaとすると、R+r=2aなのでE=-GmM/2aとなります。
    そして、エネルギー保存の法則を考慮すると、楕円軌道を描いている物体の運動エネルギーと重力ポテンシャルエネルギーの和は常にE=-GmM/2aであり、G,m,Mを固定すれば、楕円軌道上の物体のエネルギーは離心率εには依存せず、長軸半径aだけに依存するという事を意味しています。
    したがって、円軌道の半径をRとするとR=a,離心率=0ですから、円軌道もE=-GmM/2aとなり、長軸半径がaの楕円軌道も半径Rの円軌道も、重力ポテンシャルエネルギーが同じ場所では運動エネルギーも同じになるので、Vc=Veである事が証明されます。

    ここで、ついでにVcとVeの値を求めておきたいと思います。
    重力場の中で運動している物体の運動エネルギーと重力ポテンシャルエネルギーの和は、E=mv^2/2-GmM/rですが、楕円軌道を描いている場合は、E=mv^2/2-GmM/r=-GmM/2aですから、mv^2/2=GmM/r-GmM/2a,v^2=2GM/r-GM/a=GM(2/r-1/a),v=√(GM(2/r-1/a))となるので、Vc=Ve=√(GM(2/R-1/R))=√(GM/R)となる事が分かります。

    ellipsev.jpg

    追記:
    楕円軌道を描いている物体の軌道上の速度について(2)も見てください。

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