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    柏崎刈羽原発の危険性について

    福島第一原発事故の経過についてを記したついでに、柏崎刈羽原発の危険性について記したいと思います。
    (1) 柏崎刈羽原発の地盤は大変液状化しやすく、新潟県中越沖地震(2007年)では、プラントの地盤が広い範囲で隆起や沈下しているため、新潟県中越沖地震と同程度以上の地震に見舞われた場合、ブラントの地盤がさらに隆起や沈下する等して何が起きるか分からないのではないし、プラントの地盤の隆起や沈下によって、見えない所で既に致命的な欠陥が生じている可能性があるのではないか。*1
    (2) 再稼働予定の6号機と7号機にフィルタベント設備(東京電力)が設置されたが、想定以上の振動によってプラントの地盤のズレ等が発生して配管が破損等した場合、使い物にならない可能性があるのではないか。
    (3) 再稼働予定の6号機と7号機はABWR(Wikipedia)だが、再循環ポンプに使用されているインターナルポンプ(日立GEニュークリア・エナジー)が破損した事故が未だ起きていないので、そのような場合に何が起きるのか分かっていないのではないか。*2
    (4) ATOMICAの図4 ABWRとBWRの事故解析における想定配管の比較を見ると、ABWRの高圧系ECCSはスプレイ式ではない事が分かるが、スプレイ式でない場合、実際に高温の核燃料が水面から露出した場合にどのような影響が出るのか分からないのではないか。
    (5) 福島第一原発でメルトダウンを起こした1~3号機は、格納容器とサプレッションチャンバーが鋼鉄製だったが、再稼働予定の6号機と7号機はコンクリートと鋼鉄で出来ているので、ベントが出来ない場合に格納容器が大爆発する可能性があるのではないか。*3
    (6) 再稼働予定の6号機と7号機は福島第一原発の1~3号機よりも出力が高く、核燃料の装荷量が多いため、事故の進展スピードが速まったり事故の規模が大きくなる可能性が高いのではないか。*4
    *2 インターナルポンプについては、圧力容器内にあるため、インターナルポンプが損壊した場合、水漏れが起きたり破損部品が圧力容器内を循環して、別のインターナルポンプを連鎖的に破壊したり、制御棒によるスクラムが出来なくなったりしてスクラムが不完全になる可能性があるのではないでしょうか。
    *3 新潟県の柏崎刈羽原子力発電所の設備概要によると、格納容器とサプレッションチャンバーの構造の正式名称は、「RCCV(鉄筋コンクリート製鋼製内張円筒型)」だそうです。
    *4 福島第一原子力発電所(Wikipedia)柏崎刈羽原子力発電所(Wikipedia)の発電設備の部分を見比べてください。
    追記:
    追記2:
    柏崎原発建屋のくい損傷 6号機、鉄筋が破断(産経新聞 2021/11/8)だそうですが、東京電力はこれでも6号機を再稼働させるつもりのようですね。
    追記3:
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    コメント

    Re: 柏崎刈羽原発について

    貴重なご意見ありがとうございました。
    今後もどうぞよろしくお願いします。

    柏崎刈羽原発について

    柏崎刈羽原発は全建屋が傾斜しています。これは中越沖地震によるものですが、東電は傾斜が少なかった7号機の稼働を目指していますが、7号機は約200ミリの傾斜が認められています。これは当時の柏崎日報も報じています。そして、7号機は燃料棒がひっかかるという不祥事も発覚しています。さらに、これは全号機ですが、当時、燃料プールの冷却水がフロッシングによりフロアーに溢れ出て、一部が外部に出ていますが、はっきりとした数量はさだかではありません。3号機にいたっては、排気塔ダクトが外れて放射性物質も放出しています。この量も定かではないというのが働いていた私の意見です。お邪魔しました。
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