2023/05/05
自由落下する物体の速度の計算について
Yahoo!知恵袋(物理学)を見ていたら、物体が同じ加速度で落下(?)して行くと光の速さに近づくというようないい加減な主張を行っている方を見かけたので、この問題をニュートン力学の範囲内できちんと考えて見たいと思います。
ニュートン力学の万有引力の法則はF=GMm/r^2ですが、mがMと比べて無視できるほど軽い場合、重力ポテンシャルはF=GMm/r^2をrで積分して積分定数を0とした-GMm/rです。
そして、r0≧r>0,r0でv=0の場合、r0では重力ポテンシャルは-GMm/r0,rでは重力ポテンシャルは-GMm/rであり、r0とrでの重力ポテンシャルの差=rでの運動エネルギーなので、-GMm/r0-(-GMm/r)=GMm/r-GMm/r0=GMm(1/r-1/r0)=mv^2/2,v=√(2GM(1/r-1/r0))となり、vは自由落下する物体のrでの速度になります。
したがって、物体が自由落下して光の速さに近づくかどうか判断するためには、最低でもこちらの計算式を行わなければ、話にも何もならないのではないでしょうか。
因みに、v=√(2GM(1/r-1/r0))からv(t)を求めようとすれば、v=dr/dt=√(2GM(1/r-1/r0)と置いて
dt/dr=1/√(2GM(1/r-1/r0)
dt=(1/√(2GM(1/r-1/r0))dr
∫dt=∫(1/√(2GM(1/r-1/r0))dr
t+C=∫(1/√(2GM(1/r-1/r0))drとなり、t=t(r)を求めてt(r)の逆関数r=r(t)を求め、v(t)=√(2GM(1/r(t)-1/r0))とすれば求められるのではないでしょうか。
この問題を一般相対性理論で考えたい人は、ブラックホールに軟着陸するとどうなるのかで紹介した物理のぺーじ♥のシュバルツシルト解~クルスカル座標~のP1~3を見れば可能だと思いますが、ブラックホールに自由落下する物体の運動について私のように真面目に考えると、私のブラックホールカテゴリーの中の私の独自理論をすっきりと理解出来るようになれるのではないでしょうか(笑)
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