2023/04/15
平坦な時空の回転系の計量について
平坦な時空の回転系の計量については、長い間、T_NAKAの(新)阿房ブログの回転系について(2)や他の方の物理系ブログ等で示されている、ds^2=-(1-(rω/c)^2)(cdt)^2+2ωr^2dφdt+dr^2+(rdφ)^2だと信じて来たのですが、この計量と静止系の計量を等号で結んで回転系の時間の進み方を求めようとしてもぐだぐだになってしまうので、こちらの計量の導出過程を調べて本気で考えて見たところ、こちらの計量は、非相対論的な回転系から相対論的な慣性系を見た場合の見え方を計算しているに過ぎず、相対論と非相対論を混合させた非物理的な代物に過ぎないのではないかと思えて来ました。
そこで私が考えた計量は、回転系の各瞬間だけを考えて導いたds^2=-(cdt)^2+dr^2+(rdφ)^2という単純なものですが、g00を1とした理由は、双子のパラドックスの計算についてで求めた等加速系の計量のg00がe^(|a'x'|/c^2)であり、回転系は各瞬間において中心方向に加速する等加速系とみなし、回転系の各瞬間の加速方向とX軸の方向を合わせてるようにして各瞬間を考えるとdx'=0なので、恒等的にx'=0とみなす事が出来ると思うので、g00はe^0=1で良いのではないかと思えたためです。*1
回転系の計量にこちらの計量を採用してdr=0とすれば、各瞬間はミンコフスキー計量と同等なので各瞬間においてローレンツ変換の結果を積分すると回転系の円周の長さは2γπrとなってエーレンフェストのパラドックスについて(3)で説明している通りになるし、よく見る相対論の誤解の「補足:円運動の場合」の結論とも概ね一致しますので、厳密に考えれば「回転系は中心方向に加速する等加速系とみなし」という事に対するきちんとした理論検証が必要になりますが、平坦な時空の回転系の計量は難しく考えずに、中心方向への加速の影響がdx'=0でキャンセルされて西海岸方式でds^2=(cdt)^2-dr^2-(rdφ)^2になるという事にしませんか(笑)
*1 ds^2=(cdt)^2-dr^2-(rdφ)^2は、dr=0としてrdφ=dxとみなせばds^2=(cdt)^2-dx^2となるので、ミンコフスキー空間と同等になります。
追記:
平坦な時空の回転系の計量について(2)も見てください。
追記2:
こちらの内容とChem-Stationの【金はなぜ金色なの?】 相対論効果 Relativistic Effectsが正しければ、m'=γmとなって、遠心力もF=γmv^2/rとなるのではないでしょうか。
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