2022/07/01
地球温暖化の原因はヒートアイランド現象のせい?
最近、Yahoo!知恵袋(地球温暖化)で二酸化炭素の赤外線吸収帯は吸収飽和しているから二酸化炭素は地球温暖化の原因ではないと執拗に繰り返されていた方がいて、私の方で、二酸化炭素の赤外線吸収について(2)で説明している内容を何度も説明したところ、その方の勢いは弱くなったのですが、今度は地球温暖化=ヒートアイランド現象説を繰り返している人が出現したので、この考えに対して簡単に反論を行っておきたいと思います。
この考えに対する私の反論は、何とかより威力がある国営放送局の誤り(?)につられて、最初は地球が受け取る太陽光のエネルギーを3600倍過大に評価してしまいましたが、Yahoo!知恵袋[q11264039861]で説明している通り、太陽光の熱エネルギーは人類が作り出す熱エネルギーよりもはるかに膨大だから、地球温暖化の主要な原因はヒートアイランド現象ではあり得ないという事です。
因みに、地球が受け取る太陽光のエネルギーは、原発の熱効率を考慮して100万kWの原発の熱エネルギーを約300万kWとしても、約175兆kW÷約300万kW=約5833万基分なので、人工のエネルギーだけで現在の地球温暖化を説明出来ない事は明らかではないでしょうか。*1
ただし、原発や火力発電等による水蒸気の増加は地球温暖化につながりますので、地球温暖化の最大の原因は原発と再処理ですよね?(2)を見てください。
それと、ついでに言っておきますが、Yahoo!知恵袋[q12263932282]で、メタンの赤外線吸収域が吸収飽和していない事はすんなりと認めてもらったけれど、二酸化炭素の赤外線吸収域は赤外線のエネルギーの温度は約220Kで観測されているので、対流圏の約220Kの赤外線のエネルギーがそのまま人工衛星から見えているだけだから、二酸化炭素は地球温暖化とは関係ないというような事を言われて一瞬回答に困ったのですが、北海道大学の地球温暖化序論のP2の「図2:衛星で観測された地球放射のスペクトル」のグラフのデータをよくよく見たら、二酸化炭素の赤外線の吸収域の赤外線のエネルギーの温度の観測値は明らかに220K以下でした。
また、気象庁の気温の鉛直分布から見た大気の構造のグラフを見ると対流圏の温度は220K以上であるし砂漠は対流圏の温度は他の場所よりも高いと思われるので、対流圏の熱がそのまま人工衛星から見えているという事はあり得ず、人工衛星から対流圏を見た場合に対流圏の温度が低下して見えているという事は、成層圏で二酸化炭素の赤外線の吸収域の赤外線のエネルギーが吸収されているという事になり、二酸化炭素の増加によって成層圏の赤外線の吸収量が多くなるという事を理解してもらって事なきを得ました。
*1 175兆kWは、太陽定数(Wikipedia)×地球の投影面積(=π×地球の半径^2)から求められた値です。
追記:
二酸化炭素の赤外線吸収について(4)も見てください。
※下の画像は、スタジオジブリのサイトのこちらから入手したものです。
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