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    どうして温室効果気体で大気が温められるのか

    太陽エネルギーを受け取った地表から放出される熱エネルギーを温室効果気体が吸収するから大気が温められて地球が温暖化するという事は常識だと思いますが、ネットを探しても、この事についてトータル的にきちんと説明されたものが見当たらなかったので、私の方で説明を試みたいと思います。
    気体分子を双極子モーメントとして捉えた場合に、双極子モーメントの変化が起きる振動モードが存在する気体分子は赤外線を吸収するので、このような気体分子の気体が温室効果気体となります。
    この事については、赤外線の電場と磁場の変動と双極子モーメントに加わる力をきちんと説明するとかなり難しい話になるのですが、日本分光の赤外分光法の原理を見れば、双極子モーメントの変化が起きる振動モードが存在する気体分子が赤外線のエネルギーによって分子振動が起きる事は納得していただけるのではないでしょうか。*1
    そして、双極子モーメントの変化が起きる振動モードの振動数とほぼ等しい振動数の赤外線が温室効果ガス分子に吸収されると、赤外線による電場と磁場の変動によって双極子モーメントの変化が起きる振動モードの振動が発生し、その状態で他の気体分子に衝突すると、獲得した振動エネルギーによってお互いの分子を加速させてお互いの分子の運動エネルギーが高まって大気の温度を高める事になる訳です。
    因みに、言葉だけでは分かりにくいと思いますので、何時ものように老爺心を発揮して下の説明図を作成して見ましたので、どうか見てやってください。
    尚、温室効果気体が地球温暖化を引き起こすメカニズムはそれなりに難しいために、二酸化炭素の増加が地球温暖化の原因になる事を理解出来なくて地球温暖化懐疑論の信者になってしまう方もいらっしゃると思いますが、二酸化炭素と水蒸気と地球温暖化の関係についてを見ていただければ、悔い改める事が出来るのではないでしょうか(笑)
    それと、暇がある方は地球温暖化カテゴリーも見ていただけると助かります。
    *1 二酸化炭素は変角振動モードもあり、逆対称伸縮振動モードが約4.3μm(2349cm^-1)の吸収域で、変角振動モードの吸収域は約15μm(667cm^-1)ですので、九州工業大学のこちらのPDFのP17を見てください。
    addtemper12.jpg
    追記:
    説明図をすっきりさせました。
    追記2:(2024/2/27)
    注釈*1を挿入しました。
    追記3:(2024/3/6)
    近藤純正さんの日射と大気放射のP3の「図-3」のグラフを見て、温室効果気体はそれなりに吸収した赤外線の波長と同じ波長の赤外線を再放出する事が分かったので、説明図を訂正しました。
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    コメント

    Re: リンクの赤外線吸収スペクトルのところに載ってましたね!

    https://web.tuat.ac.jp/~oginolab/japanese/essay/20190407/20190407.html
    を見てもらいたいのですが、例えばこの図でいえば、正面から変格振動の共振エネルギーと同じ赤外線が炭素原子に衝突した場合に変角振動が起きるのではないでしょうか。
    つまり、二酸化炭素は一直線のバネに三つの重りがついたようなものだという事だと思いますよ。
    それと、私はこれ以上詳しい話は分かりませんが、
    http://takenaka.che.kyutech.ac.jp/shigeori/D&E_GeneralPhysChem06.pdf
    のP17も見てください。
    尚、
    >700 cm-1 付近は CO2 の変角振動 →15μ
    >2300 cm-1 付近は CO2 の逆対称伸縮振動 →4.25μ

    >700 cm-1 付近は CO2 の変角振動 → 約15μm
    >2300 cm-1 付近は CO2 の逆対称伸縮振動 → 約4.3μm
    が正解でした。

    リンクの赤外線吸収スペクトルのところに載ってましたね!

     有難うございました。
    やはり変角運動と逆対称伸縮振動だったのですね。
    二酸化炭素の吸収帯の代表と言えば、15μmですが、それが案の定、変角振動によるものだったのですね。でも、先のコメントにも書いたようにO-C-O分子が一直線上にあるとすれば、どうして変角運動するのでしょう?H-0-Hのように∠HOHが、始めから角度を持っていれば、振り子(と言うか、アメリカンクラッカー)のように変革運動するのは理解できますが、∠OCO=180°では、変角運動しようがないと思います。正負の電荷をもった双極子モーメントが引き合って折れ曲がるのでしょうか??

    Re: コメントの字数制限の為続きです。

    私は背伸びをして記しているので詳しい話は分からないのですが、
    http://khem2022.starfree.jp/uebung3/infrared/uebung3_infrared1.htm
    によると、
    700 cm-1 付近は CO2 の変角振動 →15μ
    2300 cm-1 付近は CO2 の逆対称伸縮振動 →4.25μ
    のようですね。
    尚、私が双極子モーメントを知ったのは、電子の構造をいろいろと妄想してネットで調べたら、
    https://teamcoil.sp.u-tokai.ac.jp/lectures/EL1/E-H/index.html
    というような情報を見つけた時だったと思います。

    >振幅が大きくなることによって、赤外線を吸収するように思えます。ミクロの世界では、固有振動の振幅は決まっているという事でしょうかね?
    についてはよく分かりませんが、対称伸縮振動では赤外線の吸収は起きないという情報しか見た事はありません。

    コメントの字数制限の為続きです。

    himajinnohimanaさんが本記事でリンクされている【赤外分光法の原理】の<分子の振動と赤外光の吸収>を見たら、この現象が「双極子モーメントの変化」らしい?ですね。そこで、一つ発見した事はO-C-O分子はH-O-H分子と違って、一直線上に3原子が並んでいるようですので、対称伸縮振動だと双極子モーメントが変化しないので、赤外線を吸収しないとあります。しかし、固有振動数は変わらないでしょうから、振幅が大きくなることによって、赤外線を吸収するように思えます。ミクロの世界では、固有振動の振幅は決まっているという事でしょうかね?
    それから、O-C-O分子は一直線上に並んでいるので、変角振動もしないかもです。
     二酸化炭素の赤外線の吸収スペクトルは15μと4.25μに大きな吸収帯が2か所あるのですが、一つは、(逆)対称伸縮運動の固有振動数として、もう一つは、何の固有振動数なのでしょう?これまでの私の理解は間違っていたのでしょうか?
    それとも、二酸化炭素分子の軸回転以外の2方向の回転の固有振動数なのでしょうか??
     ちょっとマニアックな話ですみません。

    私の理解

     私は双極子モーメントと言うものを知りませんでした。himajinnohimanaさんはどの分野で知ったのでしょうか?
     それは兎も角、私の理解を書かせて頂きます。
     一言で言うと共鳴現象です。温室効果ガスは単原子分子と2原子分子には無かったと思います。3原子分子以上です。
     例えば、O-C-O分子は中心のC原子を中心に、O原子が伸縮振動をしますし、折れ曲がる変角振動もします。そのそれぞれの固有振動数が、赤外線の振動数に共鳴する現象=エネルギーの吸収 だと理解しておりました。
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