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    放射性ヨウ素の恐ろしさについて(3)

    半減期2.3時間の132Iがどうして食品中に大量に存在していたのか不思議でならなかったのですが、Yahoo!知恵袋[q13257122793]の論議の中で、親切な方から、この理由が原発事故後の未公表データで食品から高濃度のヨウ素132〜福島県(OurPlanet-TV 08/25/2021)の中に記されている事を教えてもらい、また少し賢くなることが出来ましたので、放射性ヨウ素の恐ろしさについて(2)の続きとして、半減期2.3時間の132Iがどうして食品中に大量に存在していたのか記したいと思います。
    この理由は簡単に言えば、「ヨウ素132は、テルル132がベータ崩壊することでできる娘核種だ。半減期は2.3時間と短いものの、テルル132放射平衡の関係にあるため、半減期が3.2日のテルル132と同じように振舞うとされる。」からという事でした。
    それと、「3月13日から15日にかけて広がった放射線プルームはテルル132の割合が高く、福島市や広野町では、テルル132の寄与が7割以上を占めていた」そうなので、132Iの約7割が核分裂で発生した半減期が3.2日の132Teがβ崩壊して出来たものだという事なり、132Teがβ崩壊して出来た132Iは、実質的に半減期が3.2日+2.3時間という事になるため、食品中に大量に存在していたという事になります。
    また、放射性ヨウ素の恐ろしさについての(3)で、132Iは131Iよりも約2倍放射線を放出する旨を記しましたが、132Teがβ崩壊して出来た132Iは132Teか放出されるβ線とγ線も考慮すると、131Iの約3倍放射線を放出する事になるので、132Iが大量に検出されたという事は、福島第一原発事故による放射能の影響は、非常に深刻だったのではないでしょうかね。
    因みに、高崎に設置されたCTBT放射性核種探知観測所における放射性核種探知状況(2012年4月15日時点)のP4を見ると、「テルル132の寄与が7割以上を占めていた」という状況とは全く異なり、132IのBq値が132TeのBq値よりも押しなべて少ない日が多いですが、まさか、132Iは132Teの娘核種だから、132TeのBq値を差し引いて表示しているという事はないですよね。
    もしそうだとすれば、132TeのBq値/(132IのBq値+132TeのBq値)を計算すると、「テルル132の寄与が7割以上を占めていた」という状況と符合すると思うのですが、132Iの本当のBq値=132IのBq値+132TeのBq値と考えれなければならないのでしょうかね。
    追記:(2022/11/27)
    原発事故後の未公表データで食品から高濃度のヨウ素132〜福島県(OurPlanet-TV 08/25/2021)のデータに基づいて甲状腺価線量の見積もりをやり直すべきだと思うのですが、甲状腺等価線量の見積もりが不正確になっている最大の理由は、放射性ヨウ素がまだ甲状腺内に残っている時に甲状腺内の放射性ヨウ素から放出される放射線をきちんと測定しなかったせいだと思いますので、「スクリーニングレベルは10万cpm」だったそうですを見てください。
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