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    二酸化炭素の赤外線吸収について(2)

    Yahoo!知恵袋(地球温暖化)で回答していて、地球温暖化懐疑論者の中で二酸化炭素の赤外線吸収について正しく理解出来ていないと思える方がいらっしゃる事が分かりましたので、二酸化炭素の赤外線吸収についての続きとして、二酸化炭素等の気体の赤外線吸収について念を入れて説明したいと思います。
    その前にまず、温室効果気体(Wikipedia)「大気通過後の放射スペクトル分布」のグラフを見てください。
    左側の赤い部分は太陽から地球に入射される光のスペクトルを表し、右側の青い部分は地球から放射される赤外線のスペクトルを表していますが、大気の窓(地球放射の窓)は地球からほとんどそのまま放射される赤外線のスペクトルの領域に該当する概念です。*1
    分かりにくいのは二酸化炭素の赤外線吸収域なのですが、私の見立てでは二酸化炭素の赤外線吸収域は約13~17μmの赤外線波長領域です。
    「大気通過後の放射スペクトル分布」を見ると二酸化炭素の赤外線吸収域の赤外線は殆ど大気に吸収されているように見えるため、地球温暖化懐疑論者の方は、二酸化炭素が増えても宇宙に放出される赤外線量は変わらないと誤解してその事を力説しているようです。
    この誤解を解くデータが北海道大学の地球温暖化序論のP2の「図2:衛星で観測された地球放射のスペクトル」のグラフのデータとなります。
    このグラフのデータでは、量は少ないですが、二酸化炭素の吸収域の赤外線が宇宙放射されている事は明らかです。
    そして、温室効果のメカニズムと気候影響(幌延深地層研究計画札幌報告会2018)のP23を見ると、約13~17μmの赤外線の宇宙放射の量は、水蒸気の濃度が低い場合は二酸化炭素の濃度に大きく左右される事が理解出来ると思います。
    したがって、大気の窓と地球放射の窓の違いは、大気の窓の赤外線は温暖化物質が殆ど吸収出来ないのでそのまま宇宙空間に放出されるけれど、二酸化炭素の赤外線吸収域の赤外線は、特に水蒸気が少ない砂漠の上空では温暖化物質の濃度によって宇宙空間に放出される量が変化するという事です。*2
    例え話をすれば、大気の窓にはカーテンは無いけれど、二酸化炭素の赤外線吸収域には水蒸気と二酸化炭素という赤外線の放出量を調節する2枚のカーテンがあり、砂漠の上空では水蒸気のカーテンが薄いため、二酸化炭素のカーテンの影響が大きくなる訳です。
    そして、水蒸気は人間がコントロール出来ないですが、二酸化炭素は人類が減らす事が出来るから、二酸化炭素を何とか減らそうという事になっている訳です。
    *1 光の反射によって、地球から可視光も放出されていますが、二酸化炭素等の温室効果気体は可視光は殆ど吸収しないし、黒体放射の理論を元に論議を行うのが都合が良いため、このグラフでは、太陽も地球も黒体放射を行っている物体として取り扱っているようです。
    *2 気象研究所の二酸化炭素15μm吸収帯赤外線カメラによる 温室効果ガス可視化デモンストレーションの図2を見ると、15μmの赤外線は大気中を100m進んだだけで殆ど二酸化炭素に吸収されてしまう事が分かるのですが、これでも約13~17μmの赤外線が宇宙に放出されるのは、この波長領域の赤外線が大気に吸収と再放出を繰り返しながら、成層圏まで伝播して行くからではないでしょうか。
    追記:
    追記2:
    二酸化炭素の赤外線吸収について(4)での成果に基づいて、水蒸気の少ない砂漠地帯とそうでない地帯に関る記述を正確化しました。
    追記5:(2022/9/22)
    大気の窓=地球放射の窓という事が分かりましたので、記事のタイトルと関連部分の訂正を行いました。
    ※下の画像は、スタジオジブリのサイトのこちらから入手したものです。
    marnie011.jpg
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