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    E=mc^2について

    E=mc^2の公式がどうやって導出されるのか示したいと思います。
    平坦な時空の計量であるところのミンコフスキー計量はds^2=(cdt)^2-dx^2-dy^2-dz^2ですが、 v=√((dx/dt)^2+(dy/dt)^2+(dz/dt)^2),γ=1/√(1- v^2/c^2)として、ミンコフスキー計量をcdt^2で割ると(ds/cdt)^2=1-(dx/cdt)^2-(dy/cdt)^2-(dz/cdt)^2=1-(v/c)^2となります。
    したがって、cdt/ds=γとなり、ds=cdt/γなのでvx=dx/dt,vy=dy/dt,vz=dz/dtと置くと、dx/ds=γdx/cdt=γvx/c,dy/ds=γdy/cdt=γvy,dz/ds=γdz/cdt=γvz/cとなり、これらの値を成分としたベクトル(γ,γvx/c,γvy/c,γvz/c)=(u0,u1,u2,u3)は四元速度と定義されています。
    四元速度のすべての成分にmcを乗じたベクトル(γmc,γmvx,γmvy,γmvz)=(p0,p1,p2,p3)は四元運動量と定義されていて、ミンコフスキー計量の両辺をds^2で割るとds^2=(cdt/γ)^2なので、1=γ^2-(γvx/c)^2-(γvy/c)^2-(γvz/c)^2=u0^2-u1^2-u2^2-u3^2となり、この式の両辺に(mc)^2を乗じると(mc)^2=(γmc)^2-(γmvx)^2-(γmvy)^2-(γmvz)^2=p0^2-p1^2-p2^2-p3^2となり、p^2=p1^2+p2^2+p3^2と置くと、(mc)^2=p0^2-p^2なので、p0^2=(mc)^2+p^2となります。
    そして、p0=±√((mc)^2+p^2)=±(mc+p^2/2mc+・・・)となり、両辺にcをかけると、p0c=±√((mc^2)^2+(pc)^2)=±(mc^2+p^2/2m・・・)となるので、p0cの非負の値をエネルギーと見なすと、vがcと比べて十分遅い場合はエネルギーはmc^2+p^2/2mとなり、 p^2/2mを物質の運動エネルギーとみなす事が出来て、mc^2を無視すればニュートン力学と整合します。
    尚、p=0とするとE=mc^2となるので、これは静止エネルギーと定義されています。
    相対論が認める負のエネルギーを省略すれば、静止エネルギーと運動エネルギーの合計はE=√((mc^2)^2+(pc)^2)となり、m=0とするとE=pcとなり、これは静止質量=0の光子のエネルギーと見なす事が出来ます。
    追記:
    タキオンについてを記して、有質量粒子の場合は、E=γmc^2となる事を思い出しました。
    追記2:
    E=pcは、電磁気学からも説明出来るようですので、電磁波がE=pcになる理由についてを見てください。
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