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    福島第一原発の4号機の爆発について

    福島第一原発の4号機の爆発の原因については、プラントパラメーター等の情報も公開されていないと思えるので、未だに多くの謎に包まれていると思うのですが、何とか謎を解いてやろうと思ってネットに食らいついて調べていたら、自然流の日々雑記の福島原発4号機 : 自力で爆発、放射性物質を放出していた?という大変に参考になる記事を発見しましたので、この内容を参考にして考えた内容を記したいと思います。
    私は、東日本大震災の地震動によって4号機の核燃料プールに亀裂が入り、冷却水が漏れて注水が間に合わなくなって水位が低下し、一定の使用済み核燃料が核燃料プール内でメルトダウンを起こして原子炉建屋内のいずれかの場所で水素爆発が起きたと考えると、既に公開されている情報と辻褄が合うのではないかと考えました。
    私がこのように考えた主な根拠は、
    (1) 2011/3/15のAMに4号機で非常に高い線量を測定している。*1
    (2) 東京電力の公表内容を信じれば、核燃料プール内に他の原子炉と比べてかなり多くの核燃料が入っていたため、強い地震動で核燃料プールに亀裂が入ってもおかしくない。*2 *3
    (3) 高崎に設置されたCTBT放射性核種探知観測所における放射性核種探知状況(2012年4月15日時点)のP4の3/15-16の放射能濃度の上昇はの原因は、4号機の核燃料プール内でのメルトダウンのせいであると考える事が出来る。
    (4) 地震動で核燃料プールに亀裂が入ったとすると、4号機で非常に高い線量を測定した事と4号機で水素爆発が起きた事をがうまく説明出来る。
    と言った所です。
    尚、核燃料プールの使用済み核燃料は全て溶けた訳ではなく、溶けた使用済み核燃料の核燃料デブリが何らかの形で運よく核燃料プールの亀裂を塞いだために、核燃料プールの水位を回復出来て「最悪のシナリオ」を回避出来た可能性があるのではないでしょうか。*5
    *1 高い放射線量、復旧阻む 4号機 米軍にヘリ散水要請へ(朝日新聞DIGITAL 2011年3月16)によると、「建屋に入り、4階で放射線を測ったら、1時間あたり最大400ミリシーベルトという高い値が観測された。」そうです。
    *2 電気事業連合会の使用済燃料貯蔵対策の取組強化について(2018年11月20日)のP5を見ると4号機はリラッキングをしていた事が分かりますが、核燃料のリラッキングの危険性についてを見てください。
    *3 4号機の耐震性に問題が有った事については、4号機の燃料プール、耐震補強にめど 福島第一原発(朝日DIGITAL 2011年6月20日)を見てください。
    *4 東京電力の使用済燃料プールからの燃料取り出しの状況によると、事故当時は1~3号機の概ね3倍の1535体もの核燃料が収容されていたそうです。
    追記:
    CRYPTOMEのFukushima Daiichi Nuclear Plant Hi-Res Photosの画像を見ると、4号機の方が1号機よりも水素爆発の規模は大きく、天井付近の構造材が1号機よりも残っていますが、4号機の水素爆発は核燃料プールよりも下の部分で起きたのではないでしょうか。
    それにしても3号機の損傷は本当にひどいですが、3号機の爆発については、福島第一原発の3号機の爆発についてを見てください。
    追記2:
    ネットを調べたら、YouTubeの福島第一原子力発電所4号機燃料取り出し完了について(東京電力)という動画を見つけましたが、Fukushima Daiichi Nuclear Plant Hi-Res Photosの4号機の哀れな姿とのギャップが激しすぎるので、この動画は事故前の画像を編集して公開しているのではないかという疑いを持つのは私だけでしょうか(笑)
    追記3:
    高崎に設置されたCTBT放射性核種探知観測所における放射性核種探知状況 (4月23日時点)のデータが所々欠落している事とプルトニウムやストロンチウム等が抜けている事に注意してもらいたいのですが、福島第一原発の4号機の爆発について(2)も見てください。
    追記4:(2022/1/25)
    冒頭部分の断定的な表現を念のため改めました。
    追記5:(2022/10/21)
    (4)の内容を訂正しました。
    追記6:(2023/3/24)
    *4のリンク先を変更しました。
    追記6:(2023/7/22)
    *4の注釈を挿入しました。
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