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    どうしてトリチウムは危険なのか(4)

    ネットの情報を検索したところ、基礎からわかる「トリチウム排出問題」(勝川俊雄 2021/4/20)九州電力送配電の小児白血病の増加という有意義な情報を発見しました。
    前者の「図1 東京,千葉の月間降水中トリチウム濃度の変化」のグラフでは、1962~3年ごろに大気圏内核実験による降水中のトリチウムの濃度が約100Bq/Lでピークになっていて、後者の「図1:小児の全ガン及び白血病による死亡率の推移」のグラフでは、1962~3年の2~3年後の昭和40年=1965年に小児ガンと小児白血病の死亡率がピークになっています。
    大気圏内核実験を行ってストロンチウムも増えていた時期なので、小児ガンと小児白血病の死亡率の増加の原因がすべてトリチウムであるとは言えないですが、昭和30年=1955年と昭和40年=1965年を比較すると、小児ガンと小児白血病の死者数が両方ともに約3割程度上昇した事が分かります。*1 *2
    トリチウムの事だけを考えた場合、WHOの飲料水基準は10000Bq/Lなので、仮に降水中のトリチウム濃度と飲料水のトリチウムの濃度が等しいと仮定すると、WHOの飲料水基の1/100のトリチウム濃度の飲料水を飲み続けた結果、小児ガンと小児白血病の死亡者数が約3割程度増えた事になります。
    そして、原発推進派の方は、寿命が3年程度しかないマウスの実験でトリチウムの発ガン性が認められなかったと主張していますが、マウスと人間で同じ結果になるという保証はないし、人間の方がマウスの30倍程度の寿命があるため、仮にマウスの実験でトリチウムの発ガン性が大して認められないとしても、トリチウムが人間に対して発ガン性が対してないという事の証明には全くならないと思いますので、この事にも注意ください。
    尚、どうしてトリチウムは危険なのか(3)を見ていない人はどうか見てください。
    *1 1965年=昭和40年以降の小児ガンと小児白血病の死亡率の減少には、医療技術の進歩も寄与していると考えられるため、昭和30年=1955年と昭和40年=1965年を比較しましたが、この間にも医療技術が進歩しているため、もし医療技術の進歩が無ければ、小児ガンと小児白血病の死亡率は、両方ともにさらに上昇すると考えるのが妥当であると思います。
    *2 グラフの形から予想すると、昭和30年=1955年以前のデータがあれば、小児ガンと小児白血病の死亡率の増加率はさらに上昇するのは間違いないのではないでしょうか。
    追記:
    日本放射能影響学会のトリチウムによる健康影響をよく読んで見たところ、どうしてトリチウムは危険なのかで説明した仕組みによる二本鎖切断が起きやすいと考えられる有機結合型トリチウムをマウスに与える実験は見事にパスしているように見えますね。
    また、トリチウムが一つだけ酸素に結合したHTOだけについてしか説明されて説明されていないようですが、トリチウムが二つ酸素に結合したT2Oについて説明すると何か不都合な事があるのでしょうかね。
    追記2:
    どうしてトリチウムは危険なのか(5)も見てください。
    追記3:(2022/8/17)
    マウスの実験が人間に当てはまるかどうかという事について、断定的な表現を改めました。
    Yahoo!知恵袋[q11265173636]で質問して見ました。
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    コメント

    Re: チェリーピッキング?

    お褒めをいただいてありがとうございましt。

    チェリーピッキング?

    憶測の領域でも、
    原発推進派(御用学者?)の示したグラフを組み合わせて別な見方をされたのは、賢いと思いました。
    チェリーピッキングだとしても、グラフを書き換えた訳ではなく、読み方を変えただけですから、問題はないでしょう。そのグラフの作成者の意図通りに読まなければ駄目だという節操のない者氏は頭が固すぎます。ご自分が節操のない者と名乗っておきながら、何をおっしゃるたぬきさんです。脱力です_Orz........

     私も原発推進派の論文から、原発の駄目なところを読み取ることがあります。そういう手法は反論する場合も重要だと思われます。

    ここのお二人の議論は、

    himajinnohimana さんの言っていることが正しいでしょう。
    節操のない者氏の
    >「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」ことは「トリチウムが危険である可能性が有る」証拠になりません。

    は、論点のすり替えです。HNの通り節操がない物言いです_Orz........

    別にhimajinnohimana さんは、証拠だと言っている訳ではありません。
    >「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」
    と述べているだけでそれは間違っていません。

    Re: 論理と都合の悪いことを無視しないでね

    >人間の方がマウスの30倍程度の寿命があるため、仮にマウスの実験でトリチウムの発ガン性が大して認められないとしても、トリチウムが人間に対して発ガン性がないという事の証明には全くならない事にも注意ください。
    という事を理解していただけなくて残念です。

    論理と都合の悪いことを無視しないでね

    既に何度も説明しているとおり。
    それは「トリチウムが危険である可能性が有る」根拠にはなりません。
    反論にならない話を何回持ち出しても無意味です。

    また、あなたが示した出典には以下のことが書いてあります。

    ・自然界にも天然由来のトリチウムが存在する
    ・自然界のトリチウム濃度が高かった時期は原発ではなく核実験によるもの
    ・世界中の国々がALPS処理水より大量のトリチウムを海洋放出している
    ・スウェーデンでは原発の発電量が増加(トリチウムの放出量が増加)しても小児白血病患者は増えなかった
    ・ALPS処理水放出は自然界のトリチウム濃度を増やさない
    ・人間で想定される摂取量より遥かに多いトリチウムを与えても動物実験では異常なし
    ・トリチウムは生物濃縮せず一箇所に止まることもなく容易に体外に排出される
    ・トリチウムによる理論的な被曝量は極めて小さい

    これらALPS処理水の安全性の根拠となる出典の都合の良い所だけをつまみ食いして
    全く逆の結論を導いているわけですよね?
    それは極めて非科学的な態度です。

    Re: つまみ食いで出典と逆の結論を導くのは非科学的

    >人間の方がマウスの30倍程度の寿命があるため、仮にマウスの実験でトリチウムの発ガン性が大して認められないとしても、トリチウムが人間に対して発ガン性がないという事の証明には全くならない事にも注意ください。
    という事を理解していただけなくて残念です。

    つまみ食いで出典と逆の結論を導くのは非科学的

    つまり、「トリチウムが危険である可能性が有る」根拠はないのですね。

    ・自然界にも天然由来のトリチウムが存在する
    ・自然界のトリチウム濃度が高かった時期は原発ではなく核実験によるもの
    ・世界中の国々がALPS処理水より大量のトリチウムを海洋放出している
    ・スウェーデンでは原発の発電量が増加(トリチウムの放出量が増加)しても小児白血病患者は増えなかった
    ・ALPS処理水放出は自然界のトリチウム濃度を増やさない
    ・人間で想定される摂取量より遥かに多いトリチウムを与えても動物実験では異常なし
    ・トリチウムは生物濃縮せず一箇所に止まることもなく容易に体外に排出される
    ・トリチウムによる理論的な被曝量は極めて小さい

    ALPS処理水の安全性の根拠となる出典の都合の良い所だけをつまみ食いして
    全く逆の結論を導いているわけですよね?
    参考 https://www2.rwmc.or.jp/nuclear-energy:se
    それは極めて非科学的な態度です。

    Re: 既説明の通り、前提のすり替えは詭弁手法

    >人間の方がマウスの30倍程度の寿命があるため、仮にマウスの実験でトリチウムの発ガン性が大して認められないとしても、トリチウムが人間に対して発ガン性がないという事の証明には全くならない事にも注意ください。
    という事を理解していただけない理由が分かりません。

    既説明の通り、前提のすり替えは詭弁手法

    問うているのは「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」ことが「トリチウムが危険である可能性が有る」につながるかどうかです。
    それと関係ない話をしても意味がありません。

    >∃(マウスの結果≠人間の結果)⇒∃(マウスの結果と異なる人間の結果)となる事を理解してもらいたいのですが、

    「∃(マウスの結果≠人間の結果)」も「∃(マウスの結果と異なる人間の結果)となる事」も「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」とは違います。

    >トリチウムが人間に対して発ガン性がないという事の証明には全くならない

    既に説明した通り、そのことは「マウスの実験」から「トリチウムが危険である可能性が有る」を導ける根拠になりません。
    何故なら、論理学的には「Aの証明がBの証明にはならない」ことは「NOT Bが正しい可能性がある」証拠にならないからです。
    事実、「NOT Bが正しい可能性がない」としても「Aの証明がBの証明にはならない」は覆りません。
    「Aの証明がBの証明にはならない」ことは「NOT Bが正しい可能性」の有無とは関係ありません。

    Re: 前提のすり替えは詭弁手法

    ∃(マウスの結果≠人間の結果)⇒∃(マウスの結果と異なる人間の結果)となる事を理解してもらいたいのですが、記事の中の、
    >人間の方がマウスの30倍程度の寿命があるため、仮にマウスの実験でトリチウムの発ガン性が大して認められないとしても、トリチウムが人間に対して発ガン性がないという事の証明には全くならない事にも注意ください。
    という事に注意してください。

    前提のすり替えは詭弁手法

    「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」と
    「マウスと人間で必ず違う結果になる」が全く違うことを理解してください。

    あなたの主張は前提を変えてしまっているので以下への反論になっていません。

    論理学的に見れば「Aの証明がBの証明にはならない」ことは「NOT Bが正しい可能性がある」証拠になりません。
    何故なら、「NOT Bが正しい可能性がない」としても「Aの証明がBの証明にはならない」は覆らないからです。
    「Aの証明がBの証明にはならない」ことは「NOT Bが正しい可能性」の有無とは関係ありません。
    違うと仰るならその理由を説明してください。

    Re: 論理学の基本

    >「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」ことは「トリチウムが危険である可能性が有る」証拠になりません。
    というのは、∃(マウスの結果≠人間の結果)⇒∃(マウスの結果と異なる人間の結果)となる事を理解してください。

    論理学の基本

    論理学的に見れば「Aの証明がBの証明にはならない」ことは「NOT Bが正しい可能性がある」証拠になりません。
    何故なら、「NOT Bが正しい可能性がない」としても「Aの証明がBの証明にはならない」は覆らないからです。
    「Aの証明がBの証明にはならない」ことは「NOT Bが正しい可能性」の有無とは関係ありません。
    違うと仰るならその理由を説明してください。

    Re: 当たり前のことです

    つまり、
    >「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」ことは「トリチウムが危険である可能性が有る」証拠になりません。
    というのは、論理的に正しいと言われていますか?

    当たり前のことです

    「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」ことは「トリチウムが危険である可能性が有る」証拠にならないのは当たり前のことです。
    証拠になるわけがありません。
    九州電力の資料、勝川氏の資料も既に説明した通り持論に都合よく出典をつまみ食いしているだけです。
    主張するなら根拠を示してください。

    Re: チェリーピッキングはご遠慮ください。

    >「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」ことは「トリチウムが危険である可能性が有る」証拠になりません。
    と言われる理由が全く理解出来ません。

    チェリーピッキングはご遠慮ください。

    繰り返しますが、「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」ことは「トリチウムが危険である可能性が有る」証拠になりません。
    また、持論に都合よく出典をつまみ食いするのはご遠慮ください。
    九州電力の資料、勝川氏の資料も既に説明した通り。

    Re: 続き

    「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」ことは、トリチウムが危険である可能性が有る事を理解してください。

    続き

    日本放射能影響学会の資料には「1リットルあたり 1.4 × 108 Bq 程度のトリチウム水を生涯飲み続けても、が んの発症率は自然発症率の範囲内である」と書かれてあります。
    「マウスと人間で同じ結果になるという保証はない」ことは危険な証拠になりません。

    チェリーピッキングはご遠慮ください。

    持論に都合よく出典をつまみ食いするのはご遠慮ください。

    九州電力の資料には「スウェーデンの例」で原発と罹患率に相関がないことが示されています。
    また、「小児白血病の罹患数(年間の患者数)については、正確な統計がないため詳しいことは分かりません」と書いてあります。
    原因候補と発症率(罹患率)の相関を見なければ、それが原因かどうかは特定できません。
    あなたの主張は全て憶測です。

    勝川氏の資料には「トリチウムは自然発生して、環境中に大量に存在」「トリチウムは生物濃縮をしない」と明記されています。
    重金属は体内の蓄積されてその場に止まるため、重金属の放射性同位体はその周囲の細胞に継続的に放射線を浴びせ続けます。
    一方、トリチウム水は体内に蓄積されずに、循環、排出されるため、特定の細胞が継続的に放射線を浴び続けることはありません。
    自然界の濃度に与える影響が少なく、かつ、生物濃縮をしないのであれば、トリチウム水排出は何らリスクを上げません。
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