2023/01/31
高浜原発4号機の自動停止はプルサーマル運転のせい?
高浜原発4号機が異常検知し自動停止 中性子の急減を示す警報 「経年劣化は関係ない」と広報担当者(東京新聞 2023年1月30日)によると、「30日午後3時20分ごろ、関西電力高浜原発4号機(福井県高浜町)が自動停止した。原子炉内で中性子の量が急激に減ったことを示す警報が出た。」「関電によると、原子炉容器の外側4カ所に設置された中性子検出器のうち2カ所以上で異常が検知された。」そうです。
ここで、浅学な暇人の浅知恵で、関西電力が原因を公表する前に、高浜原発4号機の自動停止の原因を推理してみたいと思います。
上の情報によると、「同様の異常検知で原発が自動停止したのは、1988年の高浜3号機以来。」だそうなので、過去にも同様の事が起きていたようですが、高浜原発4号機では、遅発中性子割合(ATOMICA)が少なくて反応速度が速くて潜在的な熱量が多いMOX燃料を使用したプルサーマル運転が行われているので、核反応の制御が難しくて間違って核反応が盛んになり過ぎて核燃料が過熱したり、一次冷却系にトラブルが起きてPWRでは出来てはいけない気泡が一次冷却系で発生し、ボイド効果(ATOMICA)によって核反応が低下するという事が起きやすい状態になっていたのではないかと私は推測しています。
この事は、プルサーマル運転の危険性と問題性についての(1)の内容と関連する話なのですが、もし私の推理が正しくて、高浜原発4号機が制御棒を全挿入して自動停止していなければ、核反応の低下によって一次冷却系で発生した気泡が消滅し、中性子の減速が再開してMOX燃料の核反応の暴走を引き金して大事故が起きていた可能性もあり得たのではないでしょうか。*1 *2
それと、今回は高浜原発4号機は無事に停止して大丈夫だったようですが、原発は老朽化すればするほど耐震性が低下するだけではなく、何らかのトラブルが起きた時にトラブルが重なって大事故に発展する可能性が高まるのではないでしょうか。
*1 美浜原発で、ECCSが自動で動作しなくて手動で操作したという話がありますので、美浜原発3号機の危険性についての(6)を見てください。
*2 MOX燃料の核反応が暴走しやすい理屈は、メルトダウンに伴う再臨界の可能性についての(3)と(4)を見てもらいたいのですが、MOX燃料の核反応の暴走が福島第一原発のの3号機の核爆発を引き起こしたのではないかと考えますので、福島第一原発の3号機の爆発についても見てください。
※Yahoo!知恵袋[q10274861415]で質問して見ました。
追記:(2023/2/1)
高浜原発4号機の自動停止の原因は、制御棒の落下だったようですが、こちの記事は無意味ではないと思いますので、このまま残して起きたいと思います。
追記2:(2023/2/2)
「追記:」の「制御棒の落下」は「制御棒の駆動系の不具合」が正解でしたが、まだ、詳細な話は分かっていないようですね。
追記3:(2023/2/3)
高浜原発4号機の自動停止はプルサーマル運転のせい?(2)も見てください。