2022/10/30
どうしてリニアの消費電力は多いのか
ネットを見ていたら、アルゴの円盤というものを見つけ、この原理を理解しようとしていたら、リニアの消費電力が多い理由が分かったと思ったので、この事を簡単に記して置きたいと思います。
アルゴの円盤の原理については、ネオマグ株式会社の【アラゴの円板】の「アゴラの円板の原理」の説明図が分かりやすいので見てもらいたいのですが、自己誘導による起電力によって渦電流が最大になる時間に遅延が生じ、「H」と記されている永久磁石の磁束の中心は右側に少し寄りになり、回転速度が速くなればなるほど右寄りの度合いが強くなり、永久磁石の磁束の中心が右側の磁極の方向が反転している渦電流の中心に近づくことになります。*1
この事は何を意味するのかというと、永久磁石の反発力が回転方向だけではなく、円盤と直交した方向にも反発力が働く事になり、リニアモーターカーは浮上するためにこの原理を使っていると思われます。
リニアモーターカーが一定の速度まで到達しなければ浮力を得られないのは、この原理を使っているからだという事になると思いますが、リニアモーターカーは左右方向の反発力に対してこの原理をそのまま使い、上下方向の浮力に対しては、渦電流を発生させるコイルを8の字にして渦電流の回転方向を反転させて反発力を引力に変えて浮力を得ているようです。*2
ここで本題に入りますが、リニアモーターカーの消費電力が多いのは、スピードを出すから空気抵抗が多いという事だけではなくて、軌道内にある浮上・案内用コイルに渦電流を発生させるエネルギーはリニアモーターカーの推進エネルギーから得ているため、リニアモーターカーは渦電流を発生させながらを電磁的な抵抗力を受けて走っているようなものであり、リニアモーターカーの浮上に寄与しなかったエネルギーは、浮上・案内用コイルの熱エネルギーと電磁波のエネルギーになって消えて行くからという事になるのではないでしょうか。*3
これらのエネルギーがどれほどかは分かりませんが、上の内容から考えれば、重いリニアモーターカーを浮上させるエネルギーよりも多くのエネルギーが必要ななるのは間違いないし、発生する電磁波も健康に対して無視出来ないレベルになる可能性があるのではないでしょうか。
また、浮上・案内用コイルと推進用コイルは軌道内に一緒に埋め込まれているため、浮上・案内用コイル磁場の影響が推進用コイルに及んで推進効率も低下する事になるのではないでしょうか。*4
*1 分かりやすい高校物理学の部屋の自己誘導の原理を見てください。
*2 TDKの第35回「リニアモーターカー」の巻の「図2 8の字型浮上コイルの原理」を見てください。
*3 リニア新幹線の消費電力(新電力比較サイト)を見てください。
*4 山梨県リニア見学センターのリニアの仕組みの「直付け方式」を見てください。
追記:(2023/5/7)
リニアは超電導磁石の冷却や誘導集電方式のために消費電力が多いという事もある事を記すのを忘れてしまいましたが、これらの件についてはリニアモーターカーよ、やはりお前もかを見てください。
※Yahoo!知恵袋[q12273345207]で質問して見ました。
※下の画像は、スタジオジブリのサイトのこちらから入手したものです。