2021/06/30
ブラックホールのファイアーウォール理論について(2)
ブラックホールのファイアーウォール理論についての続きですが、日経サイエンスの時空の終端 ファイアウォールを見るために頑張って連荘で県立図書館に行って来ました。
この記事を見たところ、細部を記すと日経サイエンスから訴えられるかもしれないので細部を記す事は出来ないですが、ポルチンスキー氏は、ブラックホールにファイアーウォールがあると仮定すると、ブラックホール情報パラドックス(Wikipedia)をホーキング放射によってうまく回避出来るという事なので、基本的には私のアイデアと何ら変わりはないと思いました。
そして、Firewall_(physics)(Wikipedia)の「This resolution requires a violation of Einstein's equivalence
principle, which states that free-falling is indistinguishable from
floating in empty space.」(この解決法は、アインシュタインの等価原理に抵触している)というのは多分ポルチンスキー氏の言葉だったという事が分かりましたが、私には、ポルチンスキー氏が何か勘違いしているような気がしてなりません。
私としては、ブラックホールの事象の地平面上に量子論的なファイアーウォールが存在しても一般相対性理論には何ら抵触していないし、ホーキング放射についてで説明したように、粒子が強い重力で押さえつけられれば、不確定性関係によって運動エネルギーが高まって粒子が存在する領域が広がる事は自明であると思っています。
したがって、ポルチンスキー氏はたまたま正しい結論に到達したけれど、一般相対性理論や量子力学をブラックホールに適用するにあたり、何らかの勘違いをしている気がしてならないのですが、このように考えるのは私が単に無知蒙昧だからでしょうか(笑)
それと、ポルチンスキー氏は、日経サイエンスの時空の終端 ファイアウォールを見る限り、ブラックホールのジェットについて(3)のような事は着想していないようなので、私とポルチンスキー氏との勝負は、やはり私の逆転勝利という事にして宜しいでしょうか(笑)
*1 ポルチンスキー氏らの論文は、Black Holes: Complementarity or Firewalls?のようですので、私の理解に誤りが有れば、どうかお教えください。