2021/01/31
光子のパラドックスについて(2)
光子のパラドックスについてで光を古典論的な電磁波が相互作用を行った瞬間に粒子に収縮すると考えた場合の問題点について考えて見ましたが、この様な考え方では、あからさまな矛盾が発生するため、別の解釈を考えなければならない事が分かりました。
そして、さしあたり光子を標準的な量子力学の立場で考えると、電子と同じように波動関数(Wikipedia)で考えるしかないと思いました。
このように考えると、光が二重スリット実験(Wikipedia)を行った場合に縞模様が出来るのは、電磁波が干渉した結果ではなく、電磁波の波長と波長が等しい一つの光子の波動関数が干渉した結果であると解釈しなければならず、一つの光子の波動関数が二つのスリットを重ね合わせ状態で通過したと考えるべきであると思いました。*1
量子力学を既にご存じの方から、今頃になってこのような簡単な事に気が付いた事に対してお叱りを受けると思いますが、やはり光子の振る舞いも電子の振る舞いと全く同様に、波動関数で表現しなければならず、光子の電磁波は電子のド・ブロイ波(Wikipedia)に対応していると考えなければならないようですね。
ところで、電子のスピン(Wikipedia)を取り入れた波動関数はディラック方程式(Wikipedia)ですが、光のスピンを取り入れた波動関数って定義されていましたっけ。
*1 別々の光子が決して干渉し合わない事の説明は、光の干渉についてを見てください。