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    ブラックホールの帯電について

    私の考えが正しければ、下の図に示した仕組みによりブラックホールの周りがマイナスに帯電するのではないかと考えて見ました。
    下の図の黄色いガンマ線は主に降着円盤(Wikipedia)が発するガンマ線で、ガンマ線のエネルギーが電子と反電子を生み出すエネルギー以上の場合は、一時的に電子と反電子が生成される確率がありますが、陽子や中性子等は電子よりも高いエネルギーが必要となるため、電子の生成の方が優勢となり、マイナスに帯電するのではないかと考えます。charge3.jpg

    追記:
    説明図も説明文もひっそりと訂正しました。
    追記2:(2022/6/17)
    日大ら,ブラックホールでのガンマ線渦生成を解明(OPTRONICS ONLINE 2021年11月26日)によると、ブラックホールに強力な磁場がある事が要請されるそうですが、ブラックホールが回転していれば、こちらの説明内容とブラックホールによる慣性系の引きずり(Wikipedia)効果によって強力な磁場を説明出来るのではないでしょうか。
    尚、この主張との辻褄を合わせるために、説明文の最後の部分をこっそりと削除させていただきました(笑)
    追記2:
    真空中では、正のエネルギーを持った仮想陽電子と負のエネルギーを持った仮想電子が対発生するのかもしれないですが、このことは私には分からないため、この記事はこのままとさせていただきます。

    光行差の公式について

    特殊相対性理論における光行差の公式がどうやって導出されるのか示したいと思います。
    下の図を見ながら内容を確認してもらいたいのですが、観測者の慣性系をS'とし、S'に対して相対速度vでx軸の正方向に移動する慣性系をSとします。
    S上とS'上のz軸方向の光の速度ベクトル成分は共に0とし、xy平面だけで考える事にします。
    S上の光の速度ベクトルの方位角をθ、S上の光の速度ベクトルのx軸方向成分をu=ccosθ、S'上の速度ベクトルの光の方位角をθ'、S'上の光の速度ベクトルのx軸方向成分をu'=ccosθ'とします。
    そして、特殊相対性理論における進行方向(ここではx軸方向)の速度合成公式u'=(u+v)/(1+uv/c^2)を当てはめると、S'上の光の速度ベクトルのx軸方向成分は、ccosθ'=(ccosθ+v)/(1+ccosθv/c^2)=(ccosθ+v)/(1+(v/c)cosθ)となります。
    同様に、S上の光の速度ベクトルのy軸方向成分をw=csinθ、S'上の速度ベクトルのy軸方向成分をw'=csinθ'とし、特殊相対性理論における進行方向(ここではy軸方向)と垂直方向の速度合成公式w'=w/γ(1+uv/c^2)を当てはめると、S'上の速度ベクトルのy軸方向成分はcsinθ'=csinθ/γ(1+(v/c)cosθ)となります。
    したがって、tanθ'=csinθ'/ccosθ'=(csinθ/γ(1+(v/c)cosθ))/((ccosθ+v)/(1+(v/c)cosθ)=(csinθ/γ)/(ccosθ+v)=sinθ/γ(cosθ+v/c))となり、θ'=arctan(sinθ/γ(cosθ+v/c))が導出されます。
    aberration3.jpg追記:
    特殊相対性理論における速度合成公式の導出法については、特殊相対性理論における速度合成についてを見てください。
    追記:(2022/5/2)
    S'上の光の速度ベクトルのx軸方向成分であるccosθ'=(ccosθ+v)/(1+ccosθv/c^2)=(ccosθ+v)/(1+(v/c)cosθ)をさらに変形するとcosθ'=(cosθ+v/c)/(1+(v/c)cosθ)となり、y軸方向の成分も同様に考えると、csinθ'=csinθ/γ(1+(v/c)cosθ)をさらに変形するとsinθ'=sinθ/γ(1+(v/c)cosθ)となるので、θ'=arccos((cosθ+v/c)/(1+(v/c)cosθ))=arcsin(sinθ/γ(1+(v/c)cosθ))=arctan(sinθ/γ(cosθ+v/c))となる事に今頃気が付きましたが、上の回りくどい説明の方が分かり易いという事にしてください(笑)

    ホーキング放射について

    物質はブラックホールの内部に入ってゆけるのかブラックホール情報パラドックスについてで述べたように、ブラックホールを形成している物質がブラックホールの事象の地平面に張り付いていると考えないとホーキング放射(=ホーキング輻射)を説明出来ないのではないでしょうか。
    つまり、下の図のような仕組みでしか、ホーキング放射(=ホーキング輻射)が発生する理由を説明出来ないのではないでしょうか。*1
    *1 正のエネルギーを持った仮想粒より負のエネルギーを持った仮想粒の方がより多くブラックホールに吸収されなければ、ブラックホールの質量が軽くならない事に注意してください。
    hawking3.jpg
    追記:
    ブラックホールのファイアーウォール理論についての内容に基づいて説明図を改善しました。

    光のドップラー効果の公式について

    光のドップラー効果の公式の導出を行いたいと思いますが、先ず、計算を行うための前提を明らかにしますので、一番下の図を見ながら確認してください。
    観測者はx-y座標の原点で静止し、観測対象はp秒間隔で光パルスを発生しながら、x軸に水平な方向に一定の速さ-vでxが減少する方向に運動する事とします。
    光パルスが発生した時刻をt0、その時刻の観測対象の時空座標を(t0,x0,y0)とし、(t0,x0,y0)と原点上の観測者の間の距離をd0、運動方向と原点上の観測者の方向が成す角度をθ0とし、観測者の立場から見た時空座標を(t0’,x0’,y0’)とします。
    時刻t0のp秒後にパルスが発生した時刻をt1、その時刻の観測対象の時空座標を(t1,x1,y1)とし、(t1,x1,y1)と原点上の観測者の間の距離をd1,運動方向と原点上の観測者の方向が成す角度をθ1とし、観測者の立場から見た時空座標を(t0’,x0’,y0’)とします
    尚、観測対象のy0(=y1)が十分大きくてpが十分小さいという条件で計算を行う事とします。
    そして、原点上の観測者が観測する時刻の差であるt1'-t0'=p'を求めてpと比較すれば、光のドップラー効果の公式を導出事が出来る事になります。
    上記の前提でt0'を計算すると、光速=cは一定ですからt0'=t0+d0/cとなり、t1'=t1+d1/cとなりますが、t1-t0は観測者から見ればローレンツ変換(Wikipedia)を行う必要があるのでt1-t0=γpとなります。
    上記の内容に基づいてp'を計算すると、p'=t1'-t0'=t1-t0+(d1-d0)/c=γp+(d1-d0)/cとなり、θ0=θ1=θと見なせばd1-d0=(x1'-x0')cosθとなり、x1-x0のローレンツ変換を行うとx1'-x0'=-vγpとなるのでd1-d0=-vγpcosθとなります。
    したがって、γp+(d1-d0)/c=γp-vγpcosθ/c=γp(1-(v/c)cosθ)=p'となり、p,p'を周波数f,f'に対 応させるとγ(1-(v/c)cosθ)/f=1/f'となりますので、f'=f/(γ(1-(v/c)cosθ))となって光のドップラー効果の公式が導出 されます。
    doppler4.jpg

    E=mc^2について

    E=mc^2の公式がどうやって導出されるのか示したいと思います。
    平坦な時空の計量であるところのミンコフスキー計量はds^2=(cdt)^2-dx^2-dy^2-dz^2ですが、 v=√((dx/dt)^2+(dy/dt)^2+(dz/dt)^2),γ=1/√(1- v^2/c^2)として、ミンコフスキー計量をcdt^2で割ると(ds/cdt)^2=1-(dx/cdt)^2-(dy/cdt)^2-(dz/cdt)^2=1-(v/c)^2となります。
    したがって、cdt/ds=γとなり、ds=cdt/γなのでvx=dx/dt,vy=dy/dt,vz=dz/dtと置くと、dx/ds=γdx/cdt=γvx/c,dy/ds=γdy/cdt=γvy,dz/ds=γdz/cdt=γvz/cとなり、これらの値を成分としたベクトル(γ,γvx/c,γvy/c,γvz/c)=(u0,u1,u2,u3)は四元速度と定義されています。
    四元速度のすべての成分にmcを乗じたベクトル(γmc,γmvx,γmvy,γmvz)=(p0,p1,p2,p3)は四元運動量と定義されていて、ミンコフスキー計量の両辺をds^2で割るとds^2=(cdt/γ)^2なので、1=γ^2-(γvx/c)^2-(γvy/c)^2-(γvz/c)^2=u0^2-u1^2-u2^2-u3^2となり、この式の両辺に(mc)^2を乗じると(mc)^2=(γmc)^2-(γmvx)^2-(γmvy)^2-(γmvz)^2=p0^2-p1^2-p2^2-p3^2となり、p^2=p1^2+p2^2+p3^2と置くと、(mc)^2=p0^2-p^2なので、p0^2=(mc)^2+p^2となります。
    そして、p0=±√((mc)^2+p^2)=±(mc+p^2/2mc+・・・)となり、両辺にcをかけると、p0c=±√((mc^2)^2+(pc)^2)=±(mc^2+p^2/2m・・・)となるので、p0cの非負の値をエネルギーと見なすと、vがcと比べて十分遅い場合はエネルギーはmc^2+p^2/2mとなり、 p^2/2mを物質の運動エネルギーとみなす事が出来て、mc^2を無視すればニュートン力学と整合します。
    尚、p=0とするとE=mc^2となるので、これは静止エネルギーと定義されています。
    相対論が認める負のエネルギーを省略すれば、静止エネルギーと運動エネルギーの合計はE=√((mc^2)^2+(pc)^2)となり、m=0とするとE=pcとなり、これは静止質量=0の光子のエネルギーと見なす事が出来ます。
    追記:
    タキオンについてを記して、有質量粒子の場合は、E=γmc^2となる事を思い出しました。
    追記2:
    E=pcは、電磁気学からも説明出来るようですので、電磁波がE=pcになる理由についてを見てください。

    光速度不変性について

    アインシュタインは光の速さは一定と仮定して相対論を構築したようですが、光の速さは一定であるという事は、特殊相対性理論と整合するマクスウェルの方程式(Wikipedia)によって確かめる事が出来ます。
    *1 μ0ε0=1/c^2ですから、最後の部分のc=(μ0ε0)^1/2は誤りで、c=(μ0ε0)^-1/2が正解です。

    カシミール効果について(2)

    内容は、動的カシミール効果の実証実験を行い、
    >真空は生成と消滅を繰り返すさまざまな粒子(仮想粒子)で満たされている
    という事について、実際に仮想光子を実粒子に転化させる事によって実証したという事のようです。
    尚、動的カシミール効果の仕組みと研究の意義は、23654095 研究成果報告書 - KAKENが分かり易そうですが、静的カシミール効果についてはカシミール効果についてを見てください。

    カシミール効果について

    カシミール効果(Wikipedia)は、ゼータ関数(Wikipedia)を適用すると、Σ(x:0..∞)x^3が1/120に収束するという直感に反する結果によって計算出来るのですが、PhysRevLett.78.5のAbstructを見ると、1997 年にラモロー (S.K.Lamoreaux) により、理論値とのズレが約5%のレベルでそれなりに正しい事が実験によって確かめられたようです。
    確かに、実数の範囲内ではΣ(x:0..∞)x^3が1/120に収束する事はあり得ないのですが、複素関数であるところのゼータ関数は、ζ(-3)=1/120となるため、Σ(x:0..∞)x^3=1/120となる事が正当化され、実験でこの事が実証出来たと考えて差し支えないのではないでしょうか。
    それと、弦理論や超弦理論でも、ひものエネルギーを決定するために、ゼーター関数が使われているそうですが、これらの事は、我々の時空の背景に複素空間が実在している事を示唆していると考えらのではないでしょうか。
    追記:
    こちらは、静的カシミール効果について書いている内容ですが、動的カシミール効果についてはカシミール効果について(2)を見てください。

    エーレンフェストのパラドックスについて(2)

    テレル回転(Wikipedia)をご存じの方は多いと思いますが、もし、円盤上の周辺部に同じ大きさの球を隙間が空かないように配置し、隣り合う二つの球の見え方を考えた場合、テレル回転によって球は重なって見える事になるのではないでしょうか。
    もしそうだとすれば、球は回転方向に伸長しないと矛盾するので、エーレンフェストのパラドックスについてで説明したとおり、回転系の円周は2γπrに伸長しなければならないという事になるのではないでしょうか。
    efparadox26.jpg
    追記:
    エーレンフェストのパラドックスについて(3)を記して、上の説明図は、進行方向に対してのみ物理的に伸長する球を使用するというあり得ない想定の場合にだけ正しい事が判明しましたが、私の思考の進歩の道筋を残すために、敢えてこのまま残す事とします。
    追記2:(2021/12/20)
    上の図の球を物質的な球ではなくて球の空間と見なせば近似的に正しいという事に今頃気が付きました(笑)
    追記3:(2022/8/9)
    テレル回転について(3)の見地に基づいて、説明図中の二つの球の見え方を大訂正しました(笑)
    追記2:(2023/4/21)
    回転系の円周が2γπrに伸長する事を示すために、長らくResolution of the Ehrenfest paradox(海外論文)のリンクを示していましたが、平坦な時空の回転系の計量についての内容と理論的に整合しない事が分かりましたので、この事はなかった事にしてください(笑)

    メタンによる地球温暖化について

    メタンの地球温暖化係数(Wikipedia)は25倍で、気象庁の二酸化炭素濃度の経年変化(令和2年11月24日更新)メタン濃度の経年変化(令和2年11月24日更新)を見比べると、2020年の地球全体の二酸化炭素は約413ppmでメタンは約1870ppbです。
    ppm=ppb*1000なので、(約1870/(約413*1000))*25=約0.11となります。
    したがって、メタンの地球温室効果は、少なくとも二酸化炭素の約1/10程度はあるのではないかと考えられます。
    それと、メタンは海底のメタンハイドレートや永久凍土の中に大量に蓄積されているため、地球温暖化によるポジティブフィードバック効果が二酸化炭素より高いと思われますので、メタンの濃度は、二酸化炭素の濃度以上に注視する必要があるのですが人類滅亡の序曲か?!米国沖でメタンハイドレート融解(志葉玲 2015/12/26)という恐ろしい話もありますので見てください。
    追記:
    地球温暖化の予防のために原発や再処理を直ちに止めるべきなのですが、理由はどうして原発は火力発電より地球に優しくないのか見てください。
    また、リニアモーターカーも無駄に森林破壊を行う結果となる可能性がある事については、リニアモーターカーよ、やはりお前もかを見てください。
    追記2:

    ヒッグス粒子のローレンツ不変性について

    ヒッグス粒子について、KEKのキッズサイエンティスト【ヒッグス粒子と質量】の中の図2のような説明図を見て、宇宙がヒッグス場で均一に満たされているとしたら、どうやってローレンツ不変性が保たれるのか疑問に思われる方が入らっしゃると思うので、この件について私の理解内容を明らかにしたいと思います。
    ヒッグス場は、ヒッグス粒子の真空期待値を持たせるために、素粒子にラグランジアン対称性が破れた複素場を付加させる事によって得られた場だと理解していますが、対発生した仮想粒子の場合と同様、基本的に素粒子のヒッグス場のヒッグス粒子が他の素粒子と相互作用しないので、つまり、自己相互作用的な作用となるため、ローレンツ不変性は保たれるというように理解すれば良いのではないでしょうか。
    尚、「基本的に」と書いた理由は、ヒッグス粒子が質量殻(Wikipedia)のエネルギーを獲得した場合は、他の素粒子と相互作用をしたり、崩壊の過程を観測出来るようになると理解しているからです。
    追記:
    誤解している方がいるようなので補足しますが、ヒッグス粒子は慣性運動を妨害せず、加速運動を妨害するから質量の効果が生まれるという事です。
    多分という事ですが、加速によってヒッグス粒子の作用の方向に偏りが出来るため、加速運動を妨害する事になるのではないでしょうか。

    超対称性粒子について

    こちらも少し古い情報ですが、九州大学で超対称性粒子の質量の持つ新しい性質(2019年11月15日)という発表がありました。
    超対称性粒子はLHCで探索が続けられているにもかかわらず、未だに痕跡すら検出されていないようですが、この発表内容の中で「そしてこれまで存在すると考えられていた重い素粒子からの補正がある一般的な条件の元で奇跡的に消えてしまうことを明らかにしました。」と述べているという事は、この事を正当化出来る内容のようです。
    つまりこの発表内容は、超対称性粒子の痕跡が発見されないのは、超対称性粒子の存在による影響が奇跡的に消えてしまっているからだと主張しているようです。*1
    因みに、超対称性粒子の痕跡というのは、「ミューオン電子転換過程」の事で、この過程が検出されない理由は、九州大学の超対称粒子の質量が持つ新しい性質を発見(2019/10/08)に詳しく説明されているようです。
    この発表内容は、モジュライ媒介によって超対称性の破れが起きている場合、量子場の非摂動論的計算を行う事によって、これまでの観測結果をうまく説明出来るというレベルにとどまっているのではないかと思いますが、この研究が今後どのような進展を辿るのか分からないので、生暖かい目で見守って行きたいと思います。
    *1 もしかすると、この事によって超対称性粒子の質量の上限が引き上げられ、超対称性粒子が未だにLHCで検出されない事も正当化出来る可能性があるのではないでしょうか。

    「ウィグナーの友人」の実証実験の成功について

    少し古い情報ですが、客観的実在は存在せず? 量子力学の逆説「ウィグナーの友人」を初実験(MIT Technology Review 2019/04/04)という発表がありました。
    内容は、ウィグナーの友人(Wikipedia)の実証実験に成功したという内容のようです。
    この実証実験が成功した事により、コペンハーゲン解釈(Wikipedia)に分類される「意思説」のように、波動関数の収縮が起きるのは、生物の脳に限る必要はない事が明らかにされたため、生物の脳が波動関数の収縮に特別な形で関わっているというような解釈は、この実証実験によって完全に棄却されたという事になると思います。
    それと、この実験によって、波動関数が客観的な存在ではないという事も明らかにされたと思いますので、波動関数は、不確定な量子現象を記述するための人為的な道具立てでしかないという可能性が高まったのではないでしょうか。
    尚、紹介したニュース記事の冒頭部分の「量子力学分野における「ウィグナーの友人」と呼ばれる思考実験では、2人の観測者が相異なる矛盾する実在を体験出来るという結論が導かれる。」というのは、物理学における「実在」の定義からすると誤りだと思うので、「量子力学分野における「ウィグナーの友人」と呼ばれる思考実験では、2人の観測者が相異なる矛盾する量子の状態を観測出来るという結論が導かれる。」というのが正解ではないのでしょうか。
    つまり、この実証実験によって、同一時刻において、例えば一方の側で量子の状態が|↓>と観測されているにもかかわらず、もう一方の側で量子の状態が1/√2(|↓>+|↑>)と観測された事が示されたのであって、量子が|↓>の逆の|↑>として観測された事が示されたという訳ではないと思います。

    ブラックホール情報パラドックスについて

    ブラックホール情報パラドックス(Wikipedia)については、物理学者の間で、未だに解決のための確固たる道筋が合意出来ていないと思いますが、私としては、物質はブラックホールの内部に入ってゆけるのかで示した通り、ブラックホールを形成している物質は、ブラックホールの事象の地平面に張り付いていると考えているので、ホーキング放射でその物質の情報が放出されると考えれば、何も矛盾は無くなるのではないかと思っています。
    ホーキング放射によってブラックホールの事象の地平面に張り付いている物質の情報が放出される理由については、事象の地平面の近傍で発生した仮想粒子対の負のエネルギーを持った仮想粒子が、事象の地平面に張り付いている物質の粒子と一緒に対消滅した瞬間に、ホーキング放射を担う正のエネルギーを持った粒子とEPR相関(Wikipedia)を発生させ、その粒子に事象の地平面に張り付いている物質の粒子の情報をスピン等の形で受け取るからだと考えれば良いのではないでしょうか。
    追記:
    私が考えているEPR相関の発生状況は、ホーキング放射についての説明図を見てください。

    物質はブラックホールの内部に入って行けるのか

    世の中の大半の人は、物質がブラックホールの内部に入って行けると思っているのではないでしょうか。
    このようになってしまったている理由は、時空をクルスカル・スゼッケル座標系(Wikipedia)のような座標に座標変換し、新たに設定した時空の座標で考えば、物質はブラックホールの内部に入って行けると結論付けている物理学者が世の中で幅を利かせているからではないでしょうか。
    このような座標変換の問題点は、座標変換が事象の地平面(Wikipedia)上で不連続となり、事象の地平面上の座標変換前の時間を定義出来ないという事と、ブラックホールの遠方からブラックホールに落ち込む物質を観測すると、事象の地平面で時間が完全に停止するため、その物質がブラックホールの内部に入って行く前に、ホーキング放射(Wikipedia)によって蒸発する事になる事が一切考慮されていないという事ではないでしょうか。
    追記:
    ここでは、「物質」としか書いてなかったですが、光子等のボゾンも同じだと思います。

    ベルの不等式の破れについて

    ベルの不等式を説明した記事をいろいろ読んでもさっぱり分からないため、ベルの不等式の中で一番有名なCHSH不等式(Wikipedia)の中の数式を理解して、やっとわかったような気がしました(笑) *1
    この数式を見ると、隠れた変数(λ)と確率密度関数(ρ(λ))をそれぞれ二つ以上とし、二つ以上の隠れた変数と確率密度関数に何らかの関係を設定すれば、ベルの不等式が破れるであろう事は誰でも予想出来ますよね。
    つまり、ベルの不等式が破れたといって大喜びしている人たちは、隠れた変数は一つだけだと決めつけてぬか喜びをしているとしか思えないのは私だけでしょうか(笑)
    隠れた変数は一つだけというように決めつけている人たちは、相対論的因果律の枠組みの中で物事を考えているようですが、我々が未だ知らない、相対論的因果律の枠組みを越えるけれど、相対論的因果律自体には抵触しないなんらかの因果律が存在すれば、非局所的な隠れた変数が存在しても何も問題はないはずだし、ベルの不等式を破る実験結果は、そのような因果律の存在を示唆しているという事はないのでしょうか。
    *1 面倒なので、これ以降CHSH不等式をベルの不等式と呼ぶ事にします。
    追記:

    回転する円盤についての暇つぶしのための計算

    今野滋さんの2-4、光の速さは超えられるか? その2(速度合成)の「問題1:慣性系に対して一様な角速度で回転する円盤のフチの速さは?」によると、回転する円盤の円周方向の速度は、ctanh(ωr/c)でしたが、回転の中心部から光を放出した場合、円盤上の座標の光の動径方向の速度成分はc√(1-tanh^2(ωr/c))となり、r=ctなので、x秒後に光が円盤上の座標の動径方向に進む距離は、c∫(0→x)√(1-tanh^2(ωt))dtになると思います。
    ωt=Tと置くと、c∫[0→x]√(1-tanh^2(ωt))dt=c∫[0→x]√(1-tanh^2T)(dt/dT)dT=(c/ω)∫[0→x]√(1-tanh^2T)dTとなりますので、この定積分を計算して見ます。
    1-tanh^2T=1/cosh^2Tなので、√(1-tanh^2T)=√(1/cosh^2T)=1/coshTとなり、双曲線関数の原始関数の一覧(Wikipedia)によれば、∫(1/coshx)dx=2arctan(e^x)+Cなので、(c/ω)∫[0→x]√(1-tanh^2T)dT=(2c/ω)[arctan(e^T)](0,x)=(2c/ω)(arctan(e^x)-arctan(e^0))=(2c/ω)(arctan(e^x)-arctan1)=(2c/ω)(arctan(e^x)-π/4)となります。
    ここで、r'=(2c/ω)(arctan(e^x)-π/4)と置くと、ωr'/2c=arctan(e^x)-π/4、arctan(e^x)=ωr'/2c+π/4、e^x=tan(ωr'/2c+π/4)、x=log(tan(ωr'/2c+π/4))となりますが、この結果は、どのように解釈すれば良いのでしょうか。

    オイラー=ラグランジュ方程式について

    オイラー=ラグランジュ方程式の導出法を知りたくなって、オイラー=ラグランジュ方程式(Wikipedia)を読み込んで見たのですが、さっぱり理解出来なくて、他を探してみたところ、宇宙に入ったカマキリさんの【ラグランジュ方程式の導出】最小作用の原理からわかりやすく解説が見つかったので、読み込んで見たら、何となく理解が出来た気がしました。

    エーレンフェストのパラドックスについて

    相対性理論のパラドックスの中でかなり有名なエーレンフェストのパラドックスについては、円盤上での光の経路を考えると、完全な回転対称性があるため、円盤の周囲の任意の二つの点から同じ角度で中心に向かって同時に放出された光は、任意の二つの点の角度方向の角度の差を保ったまま中心部に同時に到達するため、パラドックスは生じないという事で良いのではないでしょうか。
    尚、円盤上での光の経路が完全な回転対称性がある事については、直感的に納得出来ると思いますが、今野滋さんの2-4、光の速さは超えられるか? その2(速度合成)の「問題1:慣性系に対して一様な角速度で回転する円盤のフチの速さは?」の回答の数式を見れば、さらに納得出来るのではないでしょうか。
    因みに、エーレンフェストのパラドックスの解決法は、ネット情報を総合すると、回転系の円周は2γπrに伸長するけれど、ローレンツ収縮によって打ち消されてパラドックスが解消されるという事のようですね。
    追記:
    「回転系の円周は2γπrに伸長するけれど、ローレンツ収縮によって打ち消されて、」という状況は、現時点では、テレル回転も考慮するとエーレンフェストのパラドックスについて(3)で示した通りであると考えていますが、参考までにエーレンフェストのパラドックスについて(2)も見てください。
    追記2:(2023/4/21)
    回転系の円周が2γπrに伸長する事を示すために、長らくResolution of the Ehrenfest paradox(海外論文)のリンクを示していましたが、平坦な時空の回転系の計量についての内容と理論的に整合しない事が分かりましたので、この事はなかった事にしてください(笑)

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