電気自動車が地球温暖化対策の救世主であり、ガソリン車が電気自動車に完全に置き換わるような事が世間で言われているようですが、ガソリン車を完全に電気自動車に置き換えるのは誤りであると思いますので、電気自動車の問題点を以下の通り説明をさせていただきたいと思います。
(1) 電力網の送電ロスやモーターでのロスやバッテリーの充放電や自然放電等のロスもあるため、機械式のミッションがあるガソリン車から比べれば確かに効率が良いようだが、機械式のミッションが存在しないHV車と比べるとエネルギー効率は似たようなものになると考えられる。*1
(2) バッテリーの製造のためにリチウムやレアメタルの採掘や精錬等が必要なって大量のエネルギーが必要となり、自然破壊も発生するだけでなく、大量のバッテリーの廃棄や処分等で地球環境が悪化する可能性があると考えられる。*2
(3) 個人的には、走行距離が多いユーザーはバッテリーは通常10年程度で交換しなければならないと考えられるため、バッテリーは新車から廃車までの間に一度は交換しなければならない場合がそれなりにあると考える。*3
(4) バッテリーが重くて車体の強度も上げるために車重が重くなり、タイヤも大型化する必要があるため、走行エネルギーが余計に必要になる。
(5) (4)の理由によって車重が重くなると、タイヤの消耗量が増え、道路の補修のためのコストも増える。
(6) モータの高効率化のためにはレアアースが必要となるが、レアメタルの採掘や精錬等のために大量のエネルギーが必要となり、自然破壊も発生する。*4
(7) 個人的には、ガソリン車より車内の電磁波が部分的に多くなると考えられるので、増加した電磁波の被曝量に応じて、健康被害が増加する可能性があると考える。*5
(8) 災害発生時に、ガソリン自動車のように長時間車の冷暖房を利かせる事は出来ないので、災害に巻き込まれたらガソリン車以上に厳しい状態になる。
(9) 電気自動車が普及が進むと電気が足りなくなって電気代が高騰し、電力供給が不安定化する恐れがある。(10) 電気自動車の普及が進むと電気が足りなくなり、原発を動かすしかなくなると思われるが、原発を動かして原発に強く依存した場合、原発事故が起きる可能性が高まるだけではなく、東日本大震災時のように多くの原発が停止したら、今度こそ電力不足で大混乱が起きる可能性がある。*6
(11) 地球温暖化に伴って気温が上昇すると、バッテリーの冷却エネルギーが増え、バッテリーの寿命が低下するだけでなく、冷房エネルギーが余計必要になって元々短い走行可能距離がさらに短くなる。
(12) 電気自動車は電気自動車の普及に伴って価格の高騰が続くと考えられるているレアメタルやレアアースや銅等をエンジン車以上に利用しているため、またバッテリーが高価なため、エンジン車よりも本体価格が高く、今後も材料価格の高騰によって価格が上昇して行くと考えられる。
(13) 電気自動車はバッテリー火災が一度起きると、バッテリー内の可燃物が全て燃焼するまで消化が出来ないようである。
*1 送電ロスも充電ロスも放電ロスは少なくて5%程度、モーターのロスは少なくて10%程度なので、0.95×0.95×0.95×0.9=約77%となり、仮に火力発電を利用するとして、火力発電の熱効率を60%とすると、最高でも熱エネルギーの約46%しかモーター軸出力エネルギーが利用出来ないため、優秀なガソリンエンンジンの軸出力エネルギー効率と似たような効率になると考えられますが、この場合のHV車とのエネルギーロスの比較イメージは下の図を見てください。
*2 この問題はネットで出ていますので、調べてください。
*3 最近のHV車のバッテリーの寿命は長くなっていますが、これは、電池の品質が向上した事と、HV車が出来るだけ発電した電気をバッテリーを介さず直接モーターに送るように制御しているためであると考えられます。
*4 *2と同じです。
*5 電磁波被曝の影響は未だよく分かっていませんが、個人的には、高度成長期以降、日本人のがんの発生率が増加し続けている事を考えると、無関係ではないと考えています。

追記:
(11)を追加しました。
追記2:
追記3:
追記4:
HV車とのエネルギーロスの比較イメージ図の電気自動車側に、大型バッテリー搭載による重量増のロス(「重量増ロス」)の項目追加しました。
追記5:
(12)を追加しました。
追記6:
円グラフにインバーターのロスと燃料輸送ロスを追加しました。
追記7:
(13)を追加しました。